1か月位前に大学時代の友人、里奈から久々に連絡が有り、その時一緒のグループにいた仲間で食事をすることになりました。

大学時代のグループは4人、その内1人、明日香だけは結婚しています。

彼女は子供が居るので夜の集まりには来られないらしく、すごく残念がっていましたが、仕方がなかったのです。

私と里奈、そして愛は昼間仕事をしているので平日は夜しか時間がないし、愛は週末も仕事がある日が多いのです。

私と愛、明日香は元々近郊に住んでいて、時々連絡を取っているので、お互いの近況は把握しています。

里奈だけは、大学卒業後、一旦田舎に帰り、カナダの大学院に入ったという話しまでは聞いていましたが、その後、10年位音信不通になっていました。

久しぶりに連絡を貰った時にどこに居るのか聞いたら、最近、都内での勤務が決まり、引っ越して来たというのです。

積もる話は会った時にしよう、という事でその時はあまり長くは話せなかったのですが、私は、結婚でも決まったのかな、と密かに思いました。

当日、私達はゆっくり話が出来るレストランを予約して待ち合わせをしました。

愛と私は30歳を過ぎても相変わらず男っ気も無く、会う度に、どうやって条件の良い人を見つけようか、なんて話ながら仕事の忙しさにかまけて婚活もさぼり状態なのです。

そんな話をしながら、もしかして結婚するんじゃないの?と、里奈に話を振ってみました。

そして彼女の話を聞いて、愛も私もすごく驚きました。

彼女は何と結婚する予定が有ったのですが、その相手の人が事故で亡くなってしまったのです。それももう3年も前の話なのです。

結婚が決まったら、私達に連絡をくれる予定だったけど、その前に彼が亡くなり、その後3年間は彼を忘れる為、仕事に打ち込んできた、と話してくれました。

30代に入ってすぐに最愛の彼を亡くすなんてどんなに辛い事か、経験のない私には分かりません。

3年経ってやっと人に話す事が出来るようになったらしいのです。

彼を忘れる事は一生無いけど、自分の将来の事も考えないといけないな、と言っていました。

いつか近い内に彼女が新たな恋をする気になったら良いな、と思います。

彼女は大学時代もだけど、今もすごく綺麗で、余計なお世話かもしれないけど、このまま一人で居るのはすごく勿体ないと思うのです。

最後は、時々皆で会って美味しいもの食べに行こうよ、と約束して別れました。

そして里奈がその気になったら、婚活パーティにでも誘ってみよう、と思いました。